古金屋の日記

生まれた時にはスクラップ屋、そして今もスクラップ屋

古鉄屋の独り言

鉄屑は本日横ばい。

 

そうそうメーカーも連続では上げたくないので使用量を見ながら、受注量を

 

見ながら先高を見ながら決めていくのでなるべく上げは遅くしたいのが本音でしょう。

 

今日のお題は「リサイクルするのにはお金がかかる。」です。

 

前にも書いたのですが、資源価格が安くなる、例えば原油を例にすると、

 

1バレル(約160L)という単位で取引されるものですが、これが90ドル

 

あたりだとガソリン価格が160円前後(レギュラー)になります。

 

そうそう、日本の場合はガソリン税53.8円(暫定税率含む)と消費税10%に

 

なりますので、原油が下がってもあまり値段が下がらないのはこの税金分が

 

6割を占めるからなのです。昔はレギュラー85円の時代とかありました。

 

そういう意味で言えば高くなりましたね。

 

で、1バレル50ドルあたりですと、おそらくプラの原料となるナフサが

 

60~70円/kgぐらいのイメージでしょうか。

 

そうすると廃プラを20円で買って、素材ごとに分別(PP・PEなど)して、

 

さらに洗浄して、チップ化してまでやったときに果たしていくらになるのか。

 

仮にその手間と利益で30円取ったとすると、売値は50円になります。

 

新品が60円(加工しやすい、成分安定)、リサイクル材が50円(成分微妙)

 

さて、あなたが忙しい工場の責任者で生産ロスを限りなく抑えなければいけないと

 

するとどちらを選らびますか。

 

経営者ならうまくブレンドして使いたいと考え、現場なら成分調整と仕上がりに

 

ムラが出たりするなら新品と考えるのではないでしょうか。

 

まして白物家電で冷蔵庫の表面に1点黒い点が入り込んだら検品ではねられる

 

可能性があります。つまり製品不良となるわけです。

 

ならば問題のない原料を使いたいと思うのが自然ですよね。

 

日立さんのページ見ても子会社にてやらせてはいるけれども、やはりそれなりに

 

新品並みのものを要求するとなると手間暇がかかります。

 

この手間賃を誰が負担するのか?消費者?メーカー?国?リサイクル業者?

 

消費者は同じ性能なら安いものを買うのが当たり前なので、価格アップは

 

メーカーとしても受け入れられない。

 

国からだと税金なのでいつまでも続かない。

 

リサイクル業者に負担させたらつぶれますね。

 

ではどうしたらいいのか?

 

研究・開発に補助金出してコスト削減できるような設備を開発するのが

 

いいのではないでしょうか。

 

そして、安くて使いやすい原料にする。

 

それを使った製品を作る。

 

そんな今日のお話しでした。